お店であれば、それぞれの経営哲学によってはじき出された売値と原価が決めるのであろうが、純粋な美意識という観点から言えば「二口で食べられる量」が理想ではないかと思う。
一口目で美味さに驚き、二口目でそれを再確認する。
まだ食べたいと思うも、舌に記憶だけを残して、串には何も残っていない。
仕方なくビールで喉を潤しながら余韻に浸る。
これぞ焼鳥の美学であろう。
長串にみっちり打たれた「じゃんぼ」な焼鳥では、一串食べ終わる前に飽きてしまう。
ちなみに、串の長さに対する身の比率については、見た目と持ちやすさの点から、身が串の半分くらいを占めるように打つのがちょうどいいだろう。
経験上、成人が二口でちょうど食べ終えられる量を串の真ん中あたりまで打つためには、15cmの串が適していると思われる。また、レバーや背肝などは丸串だと身が引っかからずにくるくる回って抜け落ちやすくなるので、断面が小さい正方形の角串をおすすめする。
結論としては、全長15cmで細身角型の竹串をAmazonで買えばよい。
私は何年か前に840本で481円(送料0円)のものを買った。つくづく安上がりな趣味である。
ポイントは、持ち手部分を炭火で焼け焦がさないことと、串先の鋭利さを維持することである。
持ち手を焦がさないためには、串を水に浸けておけばよい。仕込む3時間前くらいから、串の持ち手を下にして(つまり串の先端を上にして)長細い筒型のグラスかコップに入れて少なくとも半分以上は浸るまで水を注いでおく。こうすれば例え炭火で炙られようと簡単には焦げ落ちない。
また、串打ちの際に先端が身を突き破ってしまわないようギリギリのところで留めておけば、直接火に当たらないので串先の鋭利さは維持できる。万一熱にやられて串先が丸くなってしまっても、ガラス製の爪ヤスリなどで軽く削れば鋭利さは蘇る。ただし、当然短くなってしまうのであまり頻繁にはやらない方がいい。やはり串先を身から突き出さないようにするのが原則だ。
食べ終わった串はコップなどに刺しておき、片付けの時に軽く水洗いする。親指の爪を串の中程から先端へ向けて押し出すようにして残った身をしごき取り、水ですすいでキッチンペーパーの上で乾かせば良い。私の場合、一人で焼くときは20本前後、家族や知人と一緒の時は60〜80本くらい使うが、熱を受けた部分は黒くなるものの、限界を迎えてポキっと折れてしまう串は年に10本あるかないかである。今ある串を使い切るのに90年ほどかかる計算だ。年間5.34円、文字通りタダ同然のコストである。
では、串が準備できたところで、具材の処理について見ていこう。
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